2015年3月31日をもって、孤高の天才シェフ岡野義臣氏がオーナーシェフを務める
ビストロ・メナージュが18年に及ぶその歴史にピリオドを打つ。
また一つ葉山の名店が姿を消す。
思えば、葉山に移り住んで13年、岡野シェフの料理に惚れ込み足繁く通った想い出深いレストランである。
この店で食した「シメサバのパスタ」の衝撃は、我がグルメ人生史上でも五指に残るエポックだった。
そんなわけで、本日(3月22日)最後の晩餐ならぬ最後のランチに訪れた。
オーダーは例によってスペシャルランチ。ズッパ、プリモ、セカンダ、カフェ、ドルチェのコースにお代わり自由の自家製パンが付いて1800円という破格のコースである。
本日のコースメニューは、旬の新ワカメのスープ、定番の明太子のクリームパスタ、メインは自家製オーロラソースと三浦春キャベツをトッピングしたシェフ手ごねのハンバーグ、そしてドルチェはバナナケーキとミルクコーヒーのアイスクリームという内容。
いつもながら独創的且つハートのこもった料理に感動ひとしお。さりげない料理の中にフレンチやイタリアンで培った本格的なスキルがさりげなく散見されるところが岡野料理の醍醐味である。
この料理が味わえなくなるかと思うと心底悲しい。
岡野シェフ、素晴らしい料理と感動をありがとう、そしてお疲れ様でした。