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2013年4月16日火曜日

M1のエンジンを搭載するエレガント・ビースト " BMW M635CSi "


ベルトーネデザインによるBMWの流麗なクーペ・CSは、1976年にフルモデルチェンジされE24系630CS/633CSiとして生まれ変わった。

セダンのE12型520/525のプラットフォームをベースに、先代同様カルマンがコーチワークを行ったボディフォルムは「世界一美しいクーペ」と絶賛され、現在でも熱烈な愛好家が多い。

1983年、そんなエレガントなボディにBMWが誇るスーパーカー、M1のエンジンを搭載した超ホットモデルがラインナップに加わった。BMW M635CSiである。

M635CSiのボンネットに収められたパワーユニットは、BMW・M1から移植された高性能エンジンM88/3型である。

M88/3型エンジンは、直列6気筒 DOHC 24バルブのパワーユニットで、軽合金製のシリンダーヘッドの燃焼室形状はクロスフロー半球型である。ボア×ストロークは93.4mm×84.0mm、総排気量は3.453cc、圧縮比9.8、最高出力286hp/6500rpm(後期モデル)、最大トルク33.6kgm/4500rpmを絞りだす。因みにクランクシャフトは7ベアリング+12カウンターウェイト付。

燃料供給システムはボッシュ Lジェトロニックで、インジェクション+デジタルモーター・エレクトロニクス(DME)により管理される。

大排気量のシルキーシックスエンジンの吹け上がりが最高に気持よく、アクセルを踏み込むと乾いたDOHCサウンドと共に一気に高回転まで吹け上がる。

このパワーユニットに組み合わされるトランスミッションは1st 3.514、2nd 2.080、3rd 1.354、4th 1.000、5th 0.810、リバース3.705のギヤ比を持ったゲトラク社製5速マニュアル・トランスミッション。

ファイナル・ギヤはハイポイド・べベルギヤで最終減速比は3.910、それにデフォルト状態で25%のロック率に設定された機械式(フリクションプレートタイプ)リミテッド・スリップデフが組み込まれている。

フロント・サスペンションはダブルジョイント・マクファーソン・ストラット、リヤ・サスペンションはスイープバック角が13度のセミトレーディングアーム、ショックアブソーバーは前後ともキャビテーションとエアレーションを最小限に防ぐガス封入式ダンパーを採用している。

このサスペンションのセッティングが素晴しく、十分なストロークを持った非常によく動く脚で、しなやかでロールは若干大目なのは、敢えてフロントのロールを早めることで回頭性を良くするセッティングとなっているためだ。その結果小舵角でもステアリングの応答性も抜群で、切込み量に応じて素直にフロントの回頭が始まる。

さらに、特筆すべきはリヤサスペンションの驚異的なロードホールディング性能で、いかなる状況下でもタイヤの接地性を最大限に確保する。

M635CSiはディメンション的に見れば、全長4815mm、全幅1740mm、高さ1355mm、ホイールベース2630mm、トレッド(前/後)1435mm/1460mm、車両重量1610kgと大柄だが、ハイパワーユニットの恩恵により、最高速は250km/hオーバー、まさに「羊の皮を被った狼」「エレガントな野獣」と呼ぶにふさわしい。先代3.0CSL系同様、欧州のツーリングカー選手権で大活躍した。















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