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2016年12月9日金曜日

ミシュラン 最新のランフラットテクノロジーを採用したタイヤを新型LEXUS LC 向けに供給




ミシュランは、2017年LEXUS LC 500及びLC 500h向けの21インチタイヤを供給する。サイズは245/40RF21(フロント)、275/35RF21(リア)。

双方共にミシュランのランフラットタイヤ「MICHELIN Pilot Super Sport ZP(ミシュラン パイロット スーパー スポーツ ゼットピー)」を装着している。

LEXUSとの共同開発を通し、これら2つの特別に設計されたMICHELIN Pilot Super Sport ZPは、新型LEXUS LCにおける世界最高レベルのスポーツカーテクノロジーとそのパフォーマンスの実現に大いに貢献するために開発された。

このMICHELIN Pilot Super Sport ZPはLEXUS LCのオーナーに先進のタイヤテクノロジーを提供するために設計された。オーナーはただ単にミシュランのランフラットテクノロジーによって安心感を得られるだけではなく、LEXUSオーナーが求める静かで快適な乗り心地を犠牲にすることなく安心感をも得ることができる。

LEXUSが求める環境性能の要件に応えるため、ミシュランのエンジニアは初めて新しいハイブリッドのサイドウォールテクノロジーを採用した。これによりランフラット性能と優れたハンドリング特性を維持しながらタイヤの重量と転がり抵抗の低減、乗心地性能の両立が可能になります。その結果、LEXUS LC向けに開発されたMICHELIN Pilot Super Sport ZPは最高レベルのパフォーマンスを発揮すると同時に信頼性並びに環境性能を成立させている。

限定的な開発期間のなかで、サウスカロライナ州のグリーンビル、フランスのラドゥなどのミシュラン開発施設、トヨタ自動車株式会社のテストコース、一般財団法人日本自動車研究所において1,200本を超える試作タイヤと膨大な試験時間が当プロジェクトに投入された。

耐久レース向けに開発されたテクノロジーを利用することにより、トレッドを2種の異なるコンパウンドで構成し、過酷な走行状況の下でも安全を確保するのに必要な優れた耐摩耗性と卓越したグリップ力を実現している。

2016年11月29日火曜日

日本ミシュランタイヤ、「ミシュランガイド東京2017」発表




日本ミシュランタイヤ株式会社は、東京の厳選した飲食店・レストランと宿泊施設を紹介する「ミシュランガイド東京2017」のセレクションを発表した。

先週のビブグルマン先行公開に引き続き、星がついた飲食店・レストランを含めた全セレクションの公開となる。

「ミシュランガイド東京2017」の書籍版は、12月2日(金)に発売となる。

また、発売に先駆け会員制ミシュランガイド公式WEBサイト「クラブミシュラン」は本日15:30に新しいセレクションに更新し、以降発売日前日の12月1日(木)23:59まで無料で一般公開される。

有効期限:2016/12/29(木) 15:30


「ミシュランガイド東京2017」主なセレクション

・三つ星(★★★)12軒の飲食店・レストラン

・二つ星(★★)54軒の飲食店・レストラン
New 2軒の飲食店レストラン
Up 2軒の飲食店・レストランが一つ星から昇格

・一つ星(★)161軒の飲食店・レストラン
New 16軒の飲食店・レストラン
Up 3軒の飲食店・レストランがビブグルマンから昇格

・ビブグルマン 315軒の飲食店・レストラン
New 48軒の飲食店・レストラン

10年連続、東京の「ミシュランガイド」に三つ星として掲載されている飲食店・レストランは下記の通り。

かんだ(日本料理)
カンテサンス(フランス料理)
ジョエル=ロブション(フランス料理)
すきやばし次郎 本店(寿司)




ビブグルマンの表彰者




一つ星•二つ星の表彰者




三つ星の表彰者




2016年11月12日土曜日

追悼 りりィ

りりィが逝ってしましった。

享年64歳。あまりにも早すぎる死。

日本映画の金字塔とも言える遊戯三部作の最終作にして最高峰「処刑遊戯」に、松田優作演じる鳴海昌平を組織に引き込むため接近する謎のピアノ弾き「直子」として出演、ミステリアスでクールな演技で物語を彩った。

独りオールド・クロウを静かにかたむけながらりりィの弾き語りを聴く時、ハスキーボイスの歌姫の艶姿が脳裏に蘇る。




2016年11月2日水曜日

ドリフト峠対決 LAMBOLGHINI VS FORD MUSTANG

USAフォーミュラ・ドリフト選手権のトップドライバー Vaughn Gittin Jr(ヴォーン・ギッティン)と、全日本プロドリフト選手権(D1)のトップドライバー Daigo Saito(斎藤大吾)が、新潟県の廃墟となった幻の第三セクターテーマパーク「ロシア村」を舞台に壮絶なドリフトバトルを繰り広げる。

Vaughn Gittin Jrのマシンは5.0L V8フルチューンのFORD Mustang、そしてDaigo Saitoのマシンはランボルギーニ ムルシェラゴをAWDからRWDへとコンバートし、ミドに650 HPを搾り出すV12エンジンを搭載した世界で唯一のランボルギーニ ドリフトマシン。

二台のモンスタービーストが、ロシア村へのツィスティでテクニカル、そしてスリッパリーでリスキーなアプローチロードを全開ドリフトで攻めまくる。



2016年10月13日木曜日

" 処刑遊戯 " 礼賛


日本映画の金字塔とも言える遊戯三部作の最終作にして最高峰「処刑遊戯」。


丸山昇一が書き下ろしたペダンチックなセリフ満載のスノッブな脚本、村川透の抑えた演出、ややブルーが強い仙元誠三撮影の乾いた映像、そして全編を通じて流れるジャジーでクールな大野雄二のメロディ、日本で考えうる最高のスタッフが荒唐無稽な物語を見事なハードボイルド巨編へと昇華させている。

独りオールド・クロウを静かにかたむけながら、リリイの弾き語りを聴く時、1979年のあの日のことが走馬灯のように頭の中を駆け巡る。



2016年9月14日水曜日

ケン・ブロック " GYMKHANA NINE " 堂々の公開!!

全世界待望!

天下御免のドリフト三昧! あの世界一の回転君ことケン・ブロックが繰り広げる一大ドリフト絵巻 " GYMKHANA " 、その第9弾が遂に公開された。

今回は巨大な工場。その広大な敷地内に設置された様々なファシリティの間を全開且つミリ単位の神業的ドリフトコントロールで駆け抜ける!!

超絶、壮絶、悶絶の熱き走りに刮目せよ!





2016年7月1日金曜日

クリーミーな泡に包まれる幸せ "クレマ・ド・ロワール・モンムソー "




シャンパンという名称はシャンパーニュ地方の指定された地域の認定されたシャトーで醸造された発泡酒のみに使用が許されているので、たとえフランスのスパークリングワインであろうがシャンパンを名乗る事は許されない。

シャンパンのシャンパンたる所以は、使用する葡萄種とその製法にある。

シャンパンは、一次発酵させたエルマンタシオン•マル•ラクティク(第一次発酵液)を瓶詰めし、瓶内で第二次発酵を行うメトード•トラディショナル製法により作られる。

この製法は非常に手間と時間がかかるが、シャンパーニュ地方の専売特許ではない。

フランス国内の他の地域でも同じ製法により作られているスパークリングワインは数多く存在する。 また、国は違うがスペイン カタルニア地方を代表する発泡ワインとして世界的に有名なCAVAもシャンパンと同じくメトード•トラディショナル製法により作られている。

今回紹介するクレマン•ド•ロワール•モンムソーもその一つで、シャンパンと同じくメトード•トラディショナル製法により作らたロワール地方の地酒である。

クレマン•ド•ロワール•モンムソーは、単なるスパークリングワインとは異なり、厳しい規制のもとで造られている「クレマン」である。

「クレマン」とは " 泡 " を意味する言葉で、「ワインの表面がクリーム状におおわれること」に由来する。

「クレマン」の炭酸ガスの圧力はシャンパーニュ地方の規定である5気圧以上に比べて抑え目の3~3,5気圧となっており、そのため文字通りクリーミーできめ細やかな泡を楽しむことができる。

このモンムソーもその例外ではなく、極めて細くクリーミーな泡が特徴的なスパークリングワインだ。

モンムソーのきめ細やかな泡には豚の脂が良く合う。

とんかつ用、あるいはトンテキ用の厚切りロースに軽く塩、胡椒を振り、小麦粉で軽くまぶして溶かしバターで焼き上げる。

ウィーンの伝統料理 " シュニッツェル "の簡易版だが、これがモンムソーにはよく合う。

濃厚で甘い豚の脂を楽しんだ後はモンムスで舌を洗う、まさに至福のひと時である。









2016年6月29日水曜日

2016年式SUBARU WRX STIがマン島アタックで新コースレコードを樹立!

世界で最も過酷な公道サーキット " マン島 " 。

伝統と格式を誇る " マン島TTレース " で名高い約60kmにも及ぶ危険極まりない難コースに最高出力550馬力の2016年式SUBARU WRX STIで挑んだのは元英国ラリー選手権チャンピオンのマーク・ヒギンズ。

ヒギンスは、200キロオーバーのスピード領域でバンピーな路面に煽られるマシンを見事にコントロールし、2年前に2015年式SUBARU WRX STIで打ち立てた19分16秒というラップタイムを大幅に上回る17分35秒という驚異的なタイムを叩き出し、自らプロダクションカー部門の記録を塗り替えた。

また、平均速度も2年前の117.510mp/h(≒188.016km/h)を上回る128.73mp/h(≒205.968km/h)と記録、さらに最高速度も170mp/h(≒272km/h)をマークするなど、さらなる進化を遂げたWRX STIのポテンシャルの高さを世界にアピールした。

その一部始終を記録した驚異のオンボードを刮目せよ!


2016年6月2日木曜日

日本橋三越前にて至高のローストビーフ丼を食す! 三越前 北海道焼肉 ふらの~焼肉割烹~ 





庶民にとって、ローストビーフトというものは「わずか一切れでも食せば至上の悦び」的高貴な食べ物である。

それを、これでもか、これでもかと、まさに " 富士山 "の如く盛り付け、「さあ! 食ってみろ~!」てな感じで出されたら、恐らく殆どの一般ピーポーは歓喜の涙を流しながら一心不乱に胃の腑にかっこむであろう。
 
そんな庶民の夢を現実にしたのが、三越前にオープンした気鋭の焼肉屋 "北海道焼肉 ふらの~焼肉割烹~" である。

ランチタイムのメニューは、目玉であるローストビーフ丼(高尾山・富士山)の他、ハラミステーキ丼、びっくりハンバーグ300g、富良野カレーなどが用意されている。

ビジネス街らしく、ランチタイムは15時30分(オーダーストップは15時)までと長め。

訪れたのはラストオーダー間際の14時30分頃。オープンの時はかなり行列ができていたらしいが、時間も時間なので空いていた。

店内はウナギの寝床的に奥が深い作りで、左側にパーテーション(?)で区切られた個室風の客席が配置されている。

ローストビーフ丼富士山を注文し、待つこと暫し、やがて庶民の夢、ローストビーフの富士山盛りの丼がその姿を現した。

暫し愛で、おもむろ頂上部の黄身を崩してロストビーフにからめ一切れ目を口に運ぶ。

柔らかい和牛のローストビーフには甘辛いオリジナルのタレがかかっており、それが濃厚な黄身を絡み合ってえもいわれぬ口中パラダイスと創りだす。

夢中になって表層部のローストビーフを貪り食っていると、やがてローストビーフの山に隠れたご飯が出てくる。ご飯にはご丁寧にローストビーフが巻かれていた。

一心不乱に食べ続け、完食。

庶民の夢の対価は、なんと1,100円(税込)!!

夢はいつかはかなうものである(笑)。






北海道焼肉 ふらの~焼肉割烹~ 
〒 103-0022  
東京都中央区日本橋室町1丁目5番15号真光ビル1F
電話 03-6214-3700
営業時間
11:00~15:30(L.O.15:00)
17:00~23:00(L.O.22:30)
定休日 日曜日





2016年5月29日日曜日

Driftmob feat. BMW M235i コントロールする喜び

街なかや公共の場で、何の前触れもなくどこからともなく一人、また一人とが現れ、突然ミュージックライブやダンスパフォーマンスが始まる。そして終演後は何事もなかったかのように各々が立ち去って行く。

フラッシュモブいわれるこのハプニングショーの手法を使い、ランナバウトのロータリーを舞台に5台のBMW M235iが大ドリフトショーを繰り広げる。

題してドリフトモブ(Driftmob)!

クルマは理屈ではない、走ってなんぼ、コントロールしてなんぼ。

まさにBMWが提唱する " 駆け抜ける喜び " そのものの具現化である。

日本の自動車メーカーよ、悔しかったこんな洒落たインフォマーシャル作ってみろ。


2016年4月22日金曜日

メガロドン

今を遡ること150万年ほど前に絶滅したと言われている巨大ザメ「メガロドン」。

正式な学名は「カルカロドン・メガロドン(ホオジロザメ族メガロドン)」。

何を隠そうメガロドン・フリークである。

そして筋金入りのサメ・フリークである。

サメほど完ぺきなプロポーションを有した生物は他に類を見ない。

流体力学に則した完璧なまでの流線形! 美のフォルムと言えば、何と言っても流線形である。

2005年、神奈川県川崎市の東扇島にほど近い千鳥運河で、4.8mという雄の個体としては世界最大級のホオジロザメの死骸が回収された。

大都会のど真ん中、東京湾の奥底、京浜運河でである!

こんな奴が夜釣りをしているすぐ足もとを泳いでいたかと思うと・・・・・(怖)。

この付近の京浜運河は、よくシーバスの夜釣りに出かけた場所だ。

考えただけで寒気がすると同時にワクワクしてしまう。

東京湾海溝には顎が飛び出るミツクリザメだけではなく、絶滅したメガロドンも棲息しているに違いない!

男のロマンと妄想は今宵も膨らむ。

津久井湖追想

古くからの友人Kはカマキリが大の苦手。

その昔、津久井湖が減水して沼本ワンドがほとんど干上がってしまった事があった。

そのため沼本旅館のボート乗り場は遥か沖合いとなり、たどり着くまでには葦・雑草が生い茂る湿地を歩かねばならなかった。

事件はKを先頭にボート乗り場に向かっていた時に起こった。

因みに、Kはかなりの巨体であり全ての動作はスローモーだった。

プラノのタックルボックスをぶら下げ、ヨーロッパ貴族のピクニックのように優雅に歩みを進めていたKが急に止まった。

うん??  と訝っていると、Kの巨体が小刻みに震えている。

もしや前方に蛇でもいるのかと思い声をかけようとしたその瞬間、まるで手動回転板の上でキメのポーズで回る横山ケンの如くKの巨体が180°回転した。

その顔は今にも泣き出しそうだった。

と、次の瞬間、両手に持った全ての荷物をほっぽらかし、脱兎の如くもと来た方向へと走り始めた。

何事が起きたかと前方を見れば、黄緑色をした一匹のカマキリが、葉っぱの上でこちらを威嚇するように両の鎌を持ち上げていた。

あの時のKの逃げ足の速かったこと! 

Kの全力疾走を見たのは、後にも先にもその時だけである(^_^)

2016年3月4日金曜日

KEN BLOCK " GYMKHANA EIGHT " in DUBAI


今や全地球規模で「神様、仏様、KEN BLOCK様」と称されるドリフトのカリスマ、かのケン・ブロックの豪華絢爛ドリフト絵巻 " GYMKHANA " シリーズ最新作、その名も " GYMKHANA EIGHT " 堂々の公開。

今回の舞台は、中東のドリームシティ DUBAI(ドバイ)。砂漠の蜃気楼のような未来都市にフォード・フィエスタの咆哮が響き渡る。

超絶の走りに刮目せよ!



2016年1月24日日曜日

スポーツドライビングの基礎知識 " ヒールアンドトゥ "


ヒールアンドトゥは、MT車のスリーペダルスポーツマシンのドライビングには欠かせな必須テクニックである。

「ヒールアンドトゥとは文字どおり、"ヒール=かかと"と"トゥ=つま先"を利用するテクニックだ。右足のつま先でブレーキペダルを踏みながら、かかとでアクセルを踏むわけだが、なぜこんなテクニックが必要なのだろう。

ヒールアンドトゥは、シフトダウンする際に使用するテクニックだ。とりあえずシフトダウンだけを考えてみた場合、ただシフトダウンしてもエンジン回転が合わない。そのままではクラッチをミートした際に駆動輪が瞬間的にロックしたり、ショックが大きかったり、またはクラッチに無用な負担をかけることになる。

とくに、シフトダウンは大抵がコーナーアプローチの段階で行なうはずだから、そんなときに駆動輪がロックして挙動が乱れてしまうのは避けたい。だから、理想的なシフトダウンは落とすギヤの回転に合わせてアクセルをあおってやりたいわけだ。

ところが、コーナーアプローチではもう一つやりたいことが残っている。そう、ブレーキングだ。これがもっとも肝心なところなのだが、大抵のコーナーはブレーキングして車速を落としてから進入する。ブレーキングなしでのアプローチは考えられない。そのとき、シフトダウンとブレーキングを別々に行うとどうなるだろう。時間がかかって仕方がない。それに、シフトダウンが先ならブレーキングで車速が落ちる前だからオーバーレブする危険性もあるし、ブレーキングが先ならそれだけブレーキングポイントを早くせざるを得ない。つまり、大きくタイムがそがれるわけだ。

そこで、ブレーキングとシフトダウンを同時にやってしまおう、という欲張りなテクニックがヒールアンドトゥなのだ。いうまでもなく、つま先でブレーキングしながら、かかとでアクセルをあおり、シフトダウンを完了する。今やモータースポーツはもちろん、スポーツ走行にもなくてはならない必須テクニックだといってもいいだろう。

ただし、言葉でいうと簡単だが、実際にやってみると初めのうちは、なかなかうまくできないはず。特に右足でブレーキペダルとアクセルペダルを操作するうえに、左足でクラッチを踏み、左手はシフトレバーを操作しなければいけないし、さらに右手はしっかりとステアリングを操作しなければいけない。つまり、4本の手足をフルに、しかもまったく異なる操作を同時に行わなければいけないのだから、難しいのは当たり前。

だから焦ってはいけない。まずはシフトダウンだけを個別に修得しよう。シフトレバーを動かす際に、同時に右足でアクセルをあおってやるわけだ。うまく回転を合わせてシフトダウンできるようになったら、そこで初めてブレーキングも組み合わせてみる。

このテクニックでもっとも重要なのは、うまくシフトダウンすることよりも、うまくブレーキングすること。またブレーキペダルの踏力も一定になるのが望ましい。ブレーキングが不安定では、コーナーへのアプローチも何もあったものではないからだ。




2016年1月21日木曜日

1993年ニュージーランドラリーの想い出

1993年のニュージーランドラリーは、スバルがWRCで初勝利を挙げた記念すべきイベントである。

スバルが本格的なWRC挑戦を始めたのは90年4月12~16日のWRC第4戦サファリラリーであった

当時設立されたばかりのSTi、その初代社長 故 久世降一郎氏が富士重工での最後の仕事として総合プロデュースしたクルマが初代レガシィ。この4WDで2Lターボのクルマが、その後の富士重工の生き方を変えることになるのだが、速いスポーティなレガシィをつくった久世氏は、まずそのクルマのデビュー前に、アメリカのアリゾナ・テストコースで、FIA公認の10万km世界スピード記録223.345km/hを89年1月2日につくりあげた。そして、次のステップ、WRC挑戦を始めたのである。

このレガシィ・グループAは速かった。2戦目のアクロポリスでは、SS1でいきなりのトップタイムをマークするのだが、リタイア。90年は7戦して最上位は1000湖の4位だった。翌91年は9戦して最上位がスウェーデンの3位。3年目の92年は7戦してスウェーデンとイギリスRACに2位。確実に表彰台のセンターポジションには近づいているが、いつもいま一歩で勝てなかった。

この頃、富士重工では次期WRCマシンとなるインプレッサWRXを用意。すでに市販を始めていた。そんなインプレッサは、レガシィをよりコンパクトで、WRCのサラブレッドとして仕上げたクルマである。ゆえにレガシィよりインプレッサのほうが速いことは分かりきっていた。しかし、富士重工の考え方は、「レガシィに1勝を与えてから引退させたい」だったのである。

92年からラリースペックとして開発が始まったインプレッサのグループA仕様。そのデビューは93年8月26~29日のWRC第9戦1000湖ラリーと内定していたのである。

一方、レガシィは93年スウェーデンに3位。これ以降、ポルトガル、コルシカ、アクロポリスとレガシィは戦うが勝てなかった。そして最後に残ったのがWRC第8戦、8月5~8日開催のニュージーランドラリーだった。

この年のニュージーランドは4日間、総距離2032.17km、36個所のSSトータルは573.65kmあった。本命はトヨタ。90年から3連勝、ユハ・カンクネンにディディエ・オリオールのグレートドライバー。そして、過去3連勝のカルロス・サインツはジョリークラブのランチャをドライブしていた。さらにフォードは、ミキ・ビアシオンに、ここへ初出場のフランソワ・デルクールという布陣。一方のスバルは、コリン・マクレーとアリ・バタネン、それに地元のポッサム・ボーン。3台のレガシィを出場させていた。

初回第1レグは、まったくの混戦。サインツ、オリオール、カンクネン、マクレーにバタネン、さらにはデルクールらがトップを走り、結果的にはデルクールの1位で終わった。そして第2レグ。その3本目の有名な"モツ"と呼ばれる狭くてツイスティなロングSSでバタネンがサスペンションを壊しリタイア。残るレガシィは2台となった。このモツを得意とするマクレーは、ここでトップに立った。しかし、それをオリオールが抜いた。次のSS15でマクレーが抜き返したが、第2レグの結果は、オリオールのトップだった。

3回目、ラリーはロトルワからオークランドへと戻る。この日、マクレーはオリオールを抜き返した。そしてマクレーは第3レグ最初でトップに立つと、フォードのデルクールをかわし、最終レグもトップをキープしたままゴールのトラベルロッジへと戻ってきた。

こうしてレガシィ、WRC出場28回での初勝利は、ぎりぎりのタイムリミットの中で実現した。
 

クルマ本来の機能を突き詰めれば、スポーツカーに行き着く

単なる移動手段としてではなく「運転そのものを楽しむ」ためのクルマ、「走る・止まる・曲がる」といった基本性能をハイレベルで満たしているクルマ。そんなクルマ本来の姿を遵守してつくられたクルマをあえて「スポーツカー」とよびたい。

テクノロジーの進化は、ドライバーから「運転を楽しむ」という要素を奪いつつある。単なる移動手段としてクルマを使うのならそれでもいいだろう。しかし、クルマを操縦し、運転そのものを楽しみたいというドライバーにとっては、なんとも寂しいことである。

どんなにテクノロジーが進歩しても、地球上の乗り物であるクルマは常に地球の物理法則に支配されている。つまり、クルマは重力、摩擦、遠心力、そして空気抵抗といった要素を無視しては走ることができないのであり、さらに極論すれば、タイヤの性能以上の能力を発揮することは不可能なのである。

こうした制約のなか、そのクルマのポテンシャルをフルに引き出してやることが、ドライバーに課せられた本来の使命であり楽しみなのだ。鉄やプラスチックといった無機物で作られたクルマは、人間という有機体を包含することで完結するいわばサイボーグのようなもの。そして、その究極のカタチがスポーツカーといえるだろう。

スポーツカーは決して特殊なクルマではない。走る、止まる、曲がるといったクルマの基本性能をハイレベルで満たし、なおかつドライバーの意思に逆らわないクルマをスポーツカーの定義とすれば、スポーツカーと謳わなくとも、そのジャンルにカテゴライズされるクルマは数多く存在する。

いまこそスポーツカーに乗ろう。

駆動方式別ドラテクワンポイントアドバイス MR(ミドシップ)編

重量物であるエンジンをドライバーシート後方に搭載するミドシップカーは、運動性能においてもトラクションの面でも優れている反面、そのレイアウトゆえに限界域での挙動がシビアで、ドライバーに高度なドライビングテクニックを要求するマシンである。

ミドシップカーのドライビングで最も意識しなければならないのが、荷重移動だ。ミドシップとはいうものの、レイアウト的にはRR(リヤエンジン・リヤドライブ)に近いレイアウトのマシンの場合、重量バランスが車両後方に集中しているので、コーナリングアプローチでの荷重移動を的確に行えるか否かが重要なポイントとなってくる。

短時間で強力なブレーキングを終了し、確実にフロントタイヤに荷重を乗せてからステアリングを切る。これがミドシップマシンを速く安全に走らせるための基本中の基本テクニックである。