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2011年12月28日水曜日

天使と悪魔が同居する究極のスポーツセダン '" ランチャ・テーマ 8.32 "


外見上はどこから見ても地味な4ドアセダン、しかしボンネットを開けた瞬間、いきなり飛び込んでくる「Ferrari(フェラーリ)」の文字!

ランチャ・テーマ8.32は、ランチャの高級セダン「テーマ」に、フェラーリ308GTBのV8 32バルブエンジンを搭載したスペシャルモデルである。

日常の中の狂気、天使と悪魔の二面性を持ったこのクルマこそ、「羊の皮を被った狼」と呼ぶに相応しい究極の4ドアスポーツセダンである。

しかし、快楽と苦痛は表裏一体、機嫌良く走らせるためにはメンテナンスも半端じゃない。

発熱の大きいV8 DOHC 32バルブエンジンを狭いエンジンルームに搭載しているため、夏場のオーバーヒートは当たり前。

しかもイタリア車の常で、冷却系も弱いという'悪魔の二重奏’(笑)。

さらに、お決まりの電気系の弱さも重なり'悪魔の三重奏'(爆)。

そして、まるで「Xファイル」の如く発生する原因不明のトラブル。

駄目押しは、オイル滲みと超越したオイル漏れ。

まさにトラブルのオンパレードは数え上がればきりがない。

そのすべてを赦し、そして愛さなければならない、この類まれな駿馬に乗る資格はない。

ランチャ・テーマ8.32乗りの合言葉は「一緒に地獄を見ませんか?」

しかし、機嫌のよい状態ではこれほど素晴らしいクルマは他にはない。

フェラーリ製のパワーユニットは、セダン用に幾分かディチューンされてはいるものの、澄んだフェラーリV8サウンドは最高。それはまさに歓喜の歌。

ステアリングコラムにあるスイッチによりコントロールする「格納式スポイラー」が、羊の皮を被った狼であることをさりげなく誇示している。

豪華な革張りのインテリアの中で聴く官能のフェラーリサウンドを一度でも味わえば、どんなメンテ地獄を見ようとも、もう二度とこのクルマの魅力から逃れることはできない。

因みに、車名最後に付く「8.32」はV8 32バルブを表している。

さあ、君も天国と地獄を経験してみないか(笑)











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