2013年10月29日火曜日
全日本ラリー選手権第9戦 ランサーの奴田原文雄/佐藤忠宜が今季4勝目! チャンピオンはインプレッサの勝田範彦/足立さやか組!!
2013年全日本ラリー選手権シリーズ第9戦 " 新城ラリー2013 " は、10月26日(土)の午前9時、愛知県新城市の新城総合公園内新城ラリースタジアムをスタートし、一般交通を遮断してタイムを競う12区間のスペシャルステージ(競技区間)約78kmを含む総延長約290kmのラリーが開催され、JNー4クラスは奴田原文雄/佐藤忠宜(ランサー)が1時間18分52秒4で優勝した。
奴田原と佐藤は今季4勝目となったが、タイトルはインプレッサの勝田範彦/足立さやか組が4年連続で獲得することとなった。
2013年全日本ラリー選手権シリーズ第9戦 " 新城ラリー2013 "リザルト
JN-4クラス
優勝 奴田原文雄/佐藤忠宜(ランサー/ADVAN-PIAAランサー)
1時間18分52秒4
2位 高山仁/河野洋志(インプレッサ/NENC IMMENS DLインプレッサ)
+3秒1(1位との差)
3位 柳澤宏至/中原祥雅(インプレッサ/CUSCO ADVAN WRX-STI )
+24秒5(1位との差)
JN-3クラス
優勝 山口 清司 /島津 雅彦 (レビン/エナペタルADVAN久與レビン)
1時間22分09秒4
JN-2クラス
優勝 天野智之/井上裕紀子 (ヴィッツ/豊田自動織機・ラック・DLヴィッツG's )
1時間22分43秒2
JN-1クラス
優勝 国沢 光宏 /木原 雅彦 (リーフ/日産リーフ )
1時間27分01秒4
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2013年10月26日土曜日
簡単にすぐ出来て喜ばれる「ホタテと秋鮭のムニエル レモンを添えて」を作ってみた。
秋鮭が美味しい季節です。
北海道産の秋鮭と同じく北海道産のお刺身用ホタテが手に入ったので、旬の秋鮭とホタテを使ってムニエルを作ってみました。
まず生の秋鮭のフィレとお刺身用のホタテには軽く塩とコショウを振り、バットに広げた小麦粉を全体に満遍なく薄く絡ませます。
フライパンにたっぷり目の本バターを溶かし、バターがブクブクと泡状になったら秋鮭とホタテを静かに置きます。
ムニエルは焼きが命。バターを焦がさぬように、はじめは中火で表面を焼き、一度裏返してからは弱火で、イメージとしてはバターの泡の中でじっくりと火を通す感じで焼き上げます。ムニエルは表面に小麦粉が付いているで、強火だと表面だけが黒く焦げてしまい、美しい仕上がりにならないと共に、風味まで損ねてしまうので特に火加減には細心の注意を払いましょう。
秋鮭はふっくらとなるように火を通し、ホタテはジューシーさを損ねぬよう、表面に火を通したら後は蒸す感じで熱を通し、焼き上がりが固くならないようにするのが上手く仕上げるコツです。
両面を程よく黄金色に焼きあげたら出来上がり。皿に盛り付け、フライパンに残ったバターで付け合せのエリンギを手早く炒め、軽く塩コショウで味を整えてムニエルに添えます。
最後にレモンをやや大ぶりにカットして添えれば完成です。レモンを搾り、熱いうちにいただきましょう。
ふっくらと焼き上がった肉厚の秋鮭は、ムニエルにすることで味がギュッと濃縮され旨味が増します。ホタテはその傾向がさらに顕著で、ムニエルにすることでただ単にバタ焼きにするよりもグンと甘みが増します。
秋の夜長は秋の味覚を美味しくいただきながら、冷えたリースリングやミュスカデを楽しみましょう。
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" カナガシラのアクアパッツア " を作ってみた。
逗子の魚屋でなかなか立派なカナガシラ(ホウボウの仲間)を入手したので、久々にアクアパッツアなんぞを作ってみました。
用意するものは、カナガシラ一匹(やや大型のもの)、アサリ300g、インゲン(生)、にんにく(二欠け)、天然塩、ローズマリー(生)、ホールトマト、白ワイン(カップ一杯)です。好みで少量の顆粒コンソメを加えて味の調整をしてもかまいませんが、基本的にカナガシラとアサリからかなり濃厚なフュメ・ド・ポワソン(魚のだし)が出るので、ナチュラルな味付けの方がベターだと思います。それでは作り方をご紹介しましょう。
まずはカナガシラの下ごしらえ。魚屋さんでワタと鱗をよく落としてもらったカナガシラをよく水洗いして、腹腔と全体に天然塩をまぶし、腹腔にローズマリーとにんにく一欠けを半分にスライスしたものを詰め込んで完了。
あさりは少なくとも調理を始める1時間ほど前によく水洗いし、塩水を入れたボウルの中に入れ、砂抜きをしておきます。その際、上に新聞紙をかけて暗くしてやるとよく砂を吐きます。
インゲンはヘタを切り落とし、大胆にそのまま投入します。
すべての下ごしらえが終わったらいよいよ調理開始です。
大ぶりの鍋にエキストラバージンオリーブオイルをたっぷりと敷き、熱する前にスライスしたにんにくを投入し、弱火でオリーブオイルを熱しながらにんにくの香りを移します。
ほどよく温まったら下ごしらえしたカナガシラを腹を下に鍋に入れ、やや強火にして白ワインをたっぷりと入れ蓋をして暫し蒸し焼きに。その状態で約8分ほど蒸し、全体に熱が回ったのを見計らってインゲンと砂抜きしたアサリ、ホールトマト(缶詰のもの)、ローズマリー、少量の水(約100ccほど)を入れ、蓋をして弱火でさらに10分ほど蒸し焼きにします。
蒸しあがったら小さじでスープをすくい味見をし、塩気がたりなければ少量の天然塩を加えて味を調整すれば出来上がりです。
カナガシラ身がしっかり上品な白身魚なので、食べ応えも充分。キンと冷やしたシャルドネやリースリングなどの白ワインと合わせると最高です。スープにバゲットなどを浸して食せば、濃厚な魚貝のエキスが口中一杯に広がり、魚料理をとことん堪能できます。
ぜひお試しあれ。
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2013年10月23日水曜日
追憶の松田優作「ア・ホーマンス」
1986年公開の「ア・ホーマンス」は松田優作初の監督作品である。
また、本作で銀幕デビューしたARB(アレクサンダー・ラグタイムバンド)の石橋凌が役者として開眼した記念すべき作品でもある。
さらに、忘れてはならないのが、卑劣な奸計を巡らせ、大島組の乗っ取りを目論む藤井を演じたポール牧の怪演。
「道夫、勝手に弾けんじゃね~ぞ」、「今日から俺のシマだ。道夫をバラせ」
その静謐な中に狂気を秘めた演技は特筆もの。この作品の強烈なスパイスとなっている。
後半のシュールな映像と、エンディング曲、ARBの「 After'45」が今でも強く印象に残る傑作である。
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2013年10月17日木曜日
和楽器の魅力を120%引き出した超COOLなユニット! いま " 鈴華ゆう子with和楽器バンド" が熱い!
「鈴華ゆう子with和楽器バンド」こそCool JAPANのリーサルウェポンである。
詩吟の師範でもあるヴォーカル 鈴華ゆう子の言霊が、大和言葉の奔流となって聴く者の魂を激しく揺さぶる。
三味線、尺八、和太鼓、箏といった和楽器と、ギター、ベース、ドラムの西洋楽器が渾然一体となって織りなす和洋折衷の音霊は、金屏風に描かれた極彩色の絢爛絵巻を彷彿とさせる。
美しきディーヴァとビジュアル系のプレイヤー、そしてテンポの良い楽曲と和楽器と西洋楽器のコラボレーション、まさに一縷の隙もない完璧な布陣である。
今後ますますその活躍から目が離せない、最注目のユニットである。
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2013年10月16日水曜日
復活したシボレー カマロZ28がニュルブルクリンク北コースの最速ラップを更新
2013年10月14日、シボレーは2014年モデルのシボレーカマロの発表と同時に復活した伝統の高性能グレード『カマロZ28』が、ドイツ・ニュルブルクリンク北コース(ノルド・シュライフェ)において、ポルシェ911カレラSの7分37秒90、ランボルギーニ ムルシエラゴLP640の7分40秒のラップタイムを上回る7分37秒47のラップタイムを計測したと発表した。
オーディオや遮音材、トランクカーペットの廃止、ガラスの薄厚化、エアコンのオプション化、バッテリーの小型化など徹底的な軽量化が図られた結果、「ZL1」に比べ136kgもの軽量化を実現したカマロ Z28のフロントには、専用チューニングされ、最大出力500ps以上、最大トルク65kgm以上を搾り出す7.0リットルV型8気筒のLS7型エンジンが搭載されている。
現行型カマロの高性能モデル「ZL1」に搭載されているスーパーチャージャー付き6.2リッター・エンジンではなく、敢えて「コルベット Z06」用の軽量コンパクトで高回転型の自然吸気7.0リッター エンジン LS7型を選定したのは、サーキット走行でのハンドリング性能の向上を重視し、最適な重量バランスを実現するためとシボレーはアナウスしている。
Z28に搭載される専用のLS7型エンジンには「コルベット・レーシング」の協力により、チタニウム製インテーク・バルブ及びコネクティング・ロッド、ナトリウム封入エキゾースト・バルブの採用、CNCポート研磨済みシリンダー・ヘッド、鍛造クランクシャフト、ハイリフト・カムシャフト、ドライサンプ・オイル・システム、吸気系にはレーシング・スタイルのインダクション・システムとK&N製大型エア・フィルターを装備し、排気系はデュアルモード・エキゾースト・システムと大口径エキゾースト・パイプを採用するなどの最先端レーシングテクノロジーが惜しみなく注ごこまれ、500馬力以上の最高出力と64.9kgmの最大トルク、さらにエンジン全域に渡るフラットなトルク特性を兼ね備えたパワーユニットに仕上げられている。
LS7型エンジンに組み合わされるトランスミッションは6MTのみ。トレメック製TR6060ギアボックスとヘリカル式LSDを標準装備する。そしてこれと同調して作動する「パフォーマンス・トラクション・マネージメント」システムは、スロットルとブレーキに介入するレベルをドライバー側で調整可能となっている。
足回りには市販車初となるレース対応のスプール・バルブ式ダンパーを採用。その結果、伸び・縮みに加えてそれぞれホイールの回転が高速時および低速時という4つの減衰力設定が可能となった。
足元の鍛造アルミ・ホイールはZL1で採用している20インチではなく、より軽量で低重心化が図れる19インチのものが採用された。その結果、ZL1に比べると4本で19kgの軽量化と、33mmの低重心化を実現している。タイヤサイズは前後とも305/30ZR19で、市販車では初となる「ピレリ P ゼロ トロフェオ R」が装着されている。
ブレーキはフロントは394mm×36mmローターに6ビストン・キャリパー、リヤは390mm×32mmローターと4ピストン・キャリパーのブレンボ製モノブロック・キャリパーとカーボン・セラミック「マトリックス」ローターを採用。その結果、ピレリの超高性能タイヤの性能を100%引き出し、尚且つ同サイズの2ピース鉄製ローターに比べ一台分で12.5kgの軽量化を実現している。
徹底してサーキット走行やモータースポーツでのユーティリティーを追求したシボレーの新型カマロZ28、日本のメーカーもこうした刺激的なマシンをリリースしてほしいものである。
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2013年10月15日火曜日
この品質でこの価格! 基本を極めた本格的ダイバーウッチ " INVICTA Pro Diver 8926 OB "
購入したのはスイスの老舗 INVICTA(インビクタ)の " INVICTA Pro Diver 8926 OB " である。因みにOBとは " Original Bezel " の略称。
INVICTA(インビクタ)は1837年にスイス時計産業の中心として知られるラ・ショー・ド・フォンで、創業者ラファエル・ピカルドの「質の高いスイス時計を求めやすい価格で提供したい」という想いから誕生したブランドである。ちなみにロレックスは1878年にイギリスで、オメガは1848年にスイスで、タグホイヤーは1860年にスイスでそれぞれ誕生している。
Invicta Watch Groupは現在、アメリカの資本家により買収され、フロリダ州南東部ブロワード郡に位置するハリウッドを拠点にしている。アメリカではハリウッドセレブが愛用しているブランドとして有名で、かのアーノルド・シュワルツェネッガーを始め、数多くのセレブやコレクター、ファッショニスタに愛されている。
INVICTAのダイバーウッチは、かつてロシア海軍がダイバー用に正式採用した実績を持つハードな奴。
ケースはROLEXのオイスターケースと同一の316Lステンレス塊から削りだし一体型ケースとなっており、ケース左側にはINVICTAのレーザー彫ロゴが刻まれている。
ステンレス製のソリッドブレスレットのバックルはダブルロック式となっている。ムーブメントはハック機構(秒針停止機能)と手巻機能の付いた日本製のSII(セイコーインスツルメンツ)社製のNH35Aが搭載されている。
NH35Aは24石で振動数は21,600vph(21,600振動/時間)、ねじ込み式のリューズを反時計回り(左)に回しフリーにした状態で時計方向(右)に回せば手動巻き上げ、1段引いた状態で反時計回り(左)に回せばカレンダー送り、2段引いた状態で秒針停止と時刻合わせがそれぞれ可能となる。
余談だが、INVICTAのPro Diverシリーズには今回購入した8926の上位機種として9937があり、そのムーブメントはスイス セリタ社のSW200という、かつてのETA2824と同じ設計で作られたムーブメントが搭載されている。9937には以前はETA製のムーブメントが搭載されていたが、現在はスウォッチグループであるETA社が2010年以降グループ外にはムーブメントを供給しなくなった(いわゆる2010年問題)ことにより代替ムーブメントの使用を余儀なくされた経緯がある。因みにSW200は20万円程度で販売されているスイスブランドの機械式腕時計などにも採用されている。SW200の振動数は28,800vphと8926に搭載されているNH35Aの21,600vphに比べハイビートなので針の動きはよりスムーズだ。
8926、9937とも、ねじ込み式の裏蓋はスケルトンバックになっているので、精緻を極めた美しいムーブメントを見ることができる。
購入してから約2週間が経過したが、平均日差は+10秒となかなかの高精度。さすがは世界のSEIKOである。
日本での総代理店はAmazonで、2年間の保証も付いているので安心して購入することができる。今回購入した商品もAmazonで購入した。
商品が届き、実物を見てそのあまりのクオリティの高さにこれが本当に税込み11,340円の時計なのか驚愕した。
アセンブル(組み立て)が中国だから安く提供できるのだろうが、それにしてもありえないほど素晴らしいクオリティとプライスだ。
飽きのこないデザインと仕上げの良さ、そして何よりも日本製SEIKOムーブメントの信頼性で、日常生活の頼もしいパートナーとして長い付き合いになりそうだ。
サブマリーナ系のルックスのダイバーズウオッチをお探し諸兄にはぜひお薦めしたい逸品である。
2013年10月11日金曜日
葉山一色にあるヌーベルシノワの名店 " 和樂(かずら)" にて「五目炒飯」と「海老のマヨネーズあえ」を食す。
衝動的に美味しい炒飯が食べたくなったので、迷うことなく葉山・一色の御用邸近くにあるヌーベルシノワの名店「和樂(かずら)」に出向いた。
実は自他共認める炒飯マニアである(笑)。初めて入る中華料理店では当然のごとくチャーハンを注文する。
炒飯は、火加減、具材とも非常に奥が深く、ごまかしが効かない分、料理人の腕が如実に表れる一品である。
極論すれば、炒飯が美味ければその店の大半の料理は美味いと推測がつく。
そんな炒飯マニアの自分が惚れ込んでいるのが「和樂(かずら)」の五目炒飯(1050円/税込)である。
口に含めと脂部分はトロっと蕩け、肉の部分はしっかりとした歯ごたえを感じさせる自家製チャーシュー、大ぶりで絶妙の火加減でプリップリに仕上げられた海老、意外な味のアクセントになるハムと鳴門巻き、新鮮な鶏卵、長ネギといった具材が渾然一体となり、見事な味のハーモニーを奏でる和樂のチャーハンを食せば、他のチャーハンを食べても満足できなくなり、再び和樂に足が向いてしまうのだ。それほどデモーニッシュな炒飯なのである。
食するたびに感動するのが、素材の良さも活かしきるシェフのテクニックもさることながら、確かな舌に裏付けられた絶妙な味付けである。具材の味わいを100%引き出し、見事にご飯と融合させるためのパーフェクトな味付け、塩ベースのシンプルな味付けにシェフの絶大な自信を感じる逸品である。
そして和樂の名物料理と言っても過言ではないのが「海老のマヨネーズあえ」。
「な~んだエビマヨか~」と軽く見ている諸兄は、後で必ず後悔することになる。
和樂のエビマヨは、そんじょそこらのエビマヨとはちょいと違うのだ。
素材は大ぶりの海老とフライドポテト(!)とシメジ、それがやや高粘度のホワイトクリームソースにも似たオリジナルマヨネーズとよく絡み、絶妙な食感と味わいを醸しだす。
これもまた、一度食せば病みつき間違いなし! その魔力から逃れる術はない。
ということで、" 五目炒飯 " と " 海老のマヨネーズあえ " を食し、変わらぬ魔性の美味さに白目を剥いて悶絶した至福のランチタイムであった。
和樂(かずら)
神奈川県三浦郡葉山町一色1974
TEL:046-876-2705
営業時間
ランチ :11:30~14:30(L.O.14:00)
ディナー:17:30~22:00(L.O.20:30)
定休日:火曜日
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2013年10月10日木曜日
スペイン・D.O.イエクラ発。進撃のモストレル!「バラオンダ・カロ」
消費者とプロ、双方に向けてワインについてより多くの情報を届け、品質のよいワインを選ぶ指針を提供することを目的とし、毎年ドイツで開催されている国際ワインコンクール「ムンダ・スヴィニ・インターナショナル・ワイン・アワード」。
5000本近くのエントリーの中から、最高賞である金賞を受賞できるのは僅かその一割にも満たないという厳しいワインコンクールで、2011年、見事金賞を受賞したのがスペイン南東部、D.O.イエクラ発のニューカマー「バラオンダ」である。
バラオンダのワイナリーとしての歴史は、1850年、ペドロ・カンデラ氏が自宅の一部に設けた小さなセラーで造ったワインを少しずつ販売し始めたことに始まる。1925年、2代目となるアントニオ・カンデラ・ガルシアは、「ボデガス・アントニオ・カンデラ」の名の下、自社畑でのワイン造りを開始。3代目アントニオ・カンデラ・ポベラ氏の時代にはワイナリーは醸造面で大きな飛躍を遂げる。販売が徐々に軌道に乗るようになるにつれ規模は拡大し、最新の醸造設備も設置されるようになるなど近代化が図られた。4代目のアルフレド・カンデラに引継がれた1990年代になると、国際市場を見据たワイン造りが始められ、それに伴い現在のバラオンダ社が設立された。
バラオンダ社の使命は「地ブドウであるモストレルの魅力を開花させること」と「最高の選果(ブドウを選ぶこと)と最高の醸造と設備による " クオリティワイン " 」。
スペイン南西部ムルシア州に位置するD.O.イエクラは、世界的なワイン評論家のロバート・パーカー氏も絶賛する " モストレルの聖地 " 。その恵まれたテロワール(土壌)のもと、有機栽培を実践、最高の栽培環境で育まれたモストレルから生み出されるバラオンダのワインラインップの中には、ミシュラン三ツ星シェフ、マルティン・ベラサテギ氏とのコラボした商品もある。
モストレルは、レバンテ地方(バレンシア州モルベドレ村付近)が起源の地ブドウで、適熟には南スペインの強烈な太陽が不可欠。
15の原産地で使用が認められているが、モストレル種を主力する産地はムルシア州のフミーリャ、イエクラ、プリャスの三ヶ所。
モストレルは身が小さくて皮が厚いという記録が15世紀の書物に残っているほど古くから栽培されており、フィロキセラ(ブドウネアブラムシ、ブドウ樹の葉および根にコブを生成し、ブドウ樹の生育に害を及ぼし、やがて枯死に至らせる昆虫)の蔓延後、フランスに渡りムールヴェードルとなる。
なかなか熟し難く、収穫時期が非常に遅い品種としても知られており、先述した通り適熟には南スペインの強烈な太陽が不可欠である。
これまでモストレルは他の品種とブレンドされて使われることが多く、主体的に凝縮感のある素晴らしいワインができると考えるワイナリーは皆無だった。しかし近年、バラオンダを初めとするムルシア州のいくつかの造り手が、モストレルがカベルネやシラーの補助品種だけでなく、単体、あるいは主体でも素晴らしいワインが造れることを証明しつつある。
そんなバラオンダの逸品を入手したので早速テイスティングしてみた。
開栓して感じるのはそのフルーティーな香り、ベリー系のスゥイートで晴れやかな香りの中に隠れ、かすかにスグリ系の芳醇なフレーバーを感じる。美しいルビー色のカラーとフルーティーな香りは、20代前半、少女と女の端境期の女性をイメージさせる。
しばらく馴染ませ、少し開いたところで口に含む。ファーストアタックは柔らかく、甘みすら感じるまろやかなタンニンである。しかし、それでいてしっかとしたボディを感じさせるのは、直球勝負のテンプラリーリョやグルナッチャとは異なるモストレル特有のマジックと言えるだろう。
もちろんパエリアやトリティーヤといったスペイン料理の相性も抜群。思わず作ってしまった。
トルティーヤ(スペイン風オムレツ) アサリと鶏のパエリア
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