購入したのはスイスの老舗 INVICTA(インビクタ)の " INVICTA Pro Diver 8926 OB " である。因みにOBとは " Original Bezel " の略称。
INVICTA(インビクタ)は1837年にスイス時計産業の中心として知られるラ・ショー・ド・フォンで、創業者ラファエル・ピカルドの「質の高いスイス時計を求めやすい価格で提供したい」という想いから誕生したブランドである。ちなみにロレックスは1878年にイギリスで、オメガは1848年にスイスで、タグホイヤーは1860年にスイスでそれぞれ誕生している。
Invicta Watch Groupは現在、アメリカの資本家により買収され、フロリダ州南東部ブロワード郡に位置するハリウッドを拠点にしている。アメリカではハリウッドセレブが愛用しているブランドとして有名で、かのアーノルド・シュワルツェネッガーを始め、数多くのセレブやコレクター、ファッショニスタに愛されている。
INVICTAのダイバーウッチは、かつてロシア海軍がダイバー用に正式採用した実績を持つハードな奴。
ケースはROLEXのオイスターケースと同一の316Lステンレス塊から削りだし一体型ケースとなっており、ケース左側にはINVICTAのレーザー彫ロゴが刻まれている。
ステンレス製のソリッドブレスレットのバックルはダブルロック式となっている。ムーブメントはハック機構(秒針停止機能)と手巻機能の付いた日本製のSII(セイコーインスツルメンツ)社製のNH35Aが搭載されている。
NH35Aは24石で振動数は21,600vph(21,600振動/時間)、ねじ込み式のリューズを反時計回り(左)に回しフリーにした状態で時計方向(右)に回せば手動巻き上げ、1段引いた状態で反時計回り(左)に回せばカレンダー送り、2段引いた状態で秒針停止と時刻合わせがそれぞれ可能となる。
余談だが、INVICTAのPro Diverシリーズには今回購入した8926の上位機種として9937があり、そのムーブメントはスイス セリタ社のSW200という、かつてのETA2824と同じ設計で作られたムーブメントが搭載されている。9937には以前はETA製のムーブメントが搭載されていたが、現在はスウォッチグループであるETA社が2010年以降グループ外にはムーブメントを供給しなくなった(いわゆる2010年問題)ことにより代替ムーブメントの使用を余儀なくされた経緯がある。因みにSW200は20万円程度で販売されているスイスブランドの機械式腕時計などにも採用されている。SW200の振動数は28,800vphと8926に搭載されているNH35Aの21,600vphに比べハイビートなので針の動きはよりスムーズだ。
8926、9937とも、ねじ込み式の裏蓋はスケルトンバックになっているので、精緻を極めた美しいムーブメントを見ることができる。
購入してから約2週間が経過したが、平均日差は+10秒となかなかの高精度。さすがは世界のSEIKOである。
日本での総代理店はAmazonで、2年間の保証も付いているので安心して購入することができる。今回購入した商品もAmazonで購入した。
商品が届き、実物を見てそのあまりのクオリティの高さにこれが本当に税込み11,340円の時計なのか驚愕した。
アセンブル(組み立て)が中国だから安く提供できるのだろうが、それにしてもありえないほど素晴らしいクオリティとプライスだ。
飽きのこないデザインと仕上げの良さ、そして何よりも日本製SEIKOムーブメントの信頼性で、日常生活の頼もしいパートナーとして長い付き合いになりそうだ。
サブマリーナ系のルックスのダイバーズウオッチをお探し諸兄にはぜひお薦めしたい逸品である。
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