2013年2月10日日曜日
Pet Shop Boys " GO WEST " in Moscow
モスクワ " 赤の広場 " で聴くPet Shop Boys の " GO WEST " は感無量である。
思い起こせば、生まれて初めてヨーロッパに行ったのは1979年、大学生の時の冬休みのことだった。アエロフロートのイリューシンに乗ってモスクワ経由パリ。
当時は冷戦真っ只中からややデタントの時代。西側の民間航空会社が北回りでシベリア上空を通過するためには、モスクワでの給油が義務付けられていた。そのため、乗客は強制トランジットを余儀なくされた。
これは、ソビエト連邦の外貨獲得施策であると同時に、KGBの情報収集のためでもあった。降機する乗客は管制塔近くの空港ビルの一室からKGBの職員が望遠レンズで全員の写真を撮影しており、犯罪者とスパイの照合資料を作成するためのベースとされていた。
モスクワに着陸してタラップ(!)で凍てつく空港に降り立つと、AK47で武装したソビエト兵がずらりと取り囲み、一人ひとり乗客をチェックしていていた。それが済むと、護送車みたいなバス(トラック?)に乗せられて、モスクワ市内のホテルに直行。もちろん、ホテルではパスポートを提出させられ、KGBの管理下に・・・。当然外出は一切禁止。もし規則を破って抜け出せば、逮捕か最悪の場合はその場で銃殺(マジで)すると宿泊ガイダンスに書いてあった(恐)。
真冬に給湯器がぶっ壊れ、お湯がでないホテルがなんと一泊素泊まりで1万円!文字通りボッタクリである。寒さに震えながら冷水のシャワーを浴び、「滝に打たれる修行僧か!」と一人突っ込みを入れていたのを懐かしく思い出す。
まさに、その後、ソビエト連邦共和国が崩壊し、ベルリンの壁が崩れ去るなどと、その時誰が想像したろう?? 世の中、そんなもんである。
ハラショー! ペレストロイカ、グラスノスチ!!
第三の雪解け万歳!!