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2011年9月5日月曜日

ザ・シューター/極大射程  ' チェイタックM200スナイパーライフル '

※下記文章の「チェイタックM200」の解説に関しては「ハリウッド女優と拳銃」サイト内のチェイタック M200の記事を引用・転載させていただきました。「ハリウッド女優と拳銃」運営・管理者であるtetsu様には深く感謝申し上げます。



スティーヴン・ハンター原作の大ベストセラー「極大射程」を映画化したのがこの作品「THE SHOOTER(邦題:ザ・シューター/極大射程」である。

アメリカ海兵隊の狙撃手が主人公の映画なので、冒頭シーンで出てくるM40スナイパーライフルを初め、様々な狙撃銃が登場する。その中でも印象的なのがチェイタックM200である。

主人公のボブ・リー・スワガーが、自宅の山荘付近で1マイル(約1600メートル)先のシチュー缶をテストシュートする際に使用するこの狙撃銃は、別名インターベンション・タクティカルシステム・モデル200とも呼ばれ、米国のチェイタック社とTHEIS社の開発した統合狙撃システムLRRS(Long Range Rifle System)を用いて使用される軍・公的機関専用の大口径ボルトアクションライフルである。  

狙撃のために必要なあらゆる状況に対応できるシステムがパッケージングされているが、その中でも特に重要な役割を果たすのがハンドヘルド・コンピューターと弾丸である。

専用のハンド・ヘルドコンピューターはabc(Advanced Ballistic Computer)システムと呼ばれるもので、Kestrel4000 気象データトラッカーから得た各種気象データと、Vector レーザーレンジファインダーにより導き出された距離、そして弾道係数などのデータを入力するだけで最適な弾道補正値を導き出してくれるという優れ物。スポッター(観測手)がいなくても正確な長距離狙撃を可能にする。

さらに、このabcシステムに搭載されている弾道計算ソフトウェアは、他のハンディ弾道コンピュータでも使用することが可能で、デフォルトで5.56mmから.50BMGまで対応する弾道データが入力されている。

またコンピュータが故障あるいはバッテリー切れ等で使用出来ない状況となった場合でも、バックアップとしてデータテーブル(印刷されたペーパーデータ)が提供される。これによって狙撃兵チームは、電子システムが不能になっても従来の計算機を使用した測量を行い任務遂行することが可能となっている。

余談だが、劇中のテストシュートのシーンでは、スワガーはこの手法により照準調整を行っている。

使用される弾丸はこの銃専用に開発された.408CheyTacび.375CheyTac。.408CheyTacは419グレイン(約27.15g)と、.338Lapua弾と.50BMG弾のほぼ中間の大きさで、流線型の独特な形状を採用し、極めて理想的な弾道係数を実現している。.408の弾速は、実に2000メートルを超えても超音速を維持する。
 
バレルには、精密射撃には不可欠なフルフローティングバレルが標準装備され、バレルを始め各パーツは分解や装備交換が素早く行えるようにモジュラー化されている。

折り畳み式のモノポッドを備えたポリマー製ストックは、持ち運び時には分解も可能。バレル後方のチューブ状シュラウドには折り畳み式バイポッドとキャリングハンドルが装着され、レシーバー上部にはピカティニーレールが設置されている。

チェイタックM200には通常のアイアンサイトは無く、照準器は状況に応じてナイトフォースNXS 5.5-22XスコープやAN/PEQ-2 IRレーザーなどのオプチカルサイトを使用する。

先述したシチュー缶をテストシュートするシーンでは、トリガーを絞り発射音がしてから約2秒後に缶に命中しているが。1600メートルを超える超遠距離射撃の際には、超音速弾でもターゲットに到達までにはデイレイが生じるからである。

















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