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2011年9月26日月曜日

いまさら聞けないドラテク基礎の基礎 ' コーナリングライン '


道幅はある程度決まっている。だが、その限られた道幅のなかで、できるだけ車速を高く保つための努力は必要だ。道幅を最大限に利用して車速を保つためには、ライン取りが必要になってくる。

ライン取りを考えるとき、よくいわれる言葉が「アウト・イン・アウト」。ライン取りの' セオリー ' ともいえるものだが、このアウトインアウトはコーナリングにおける走行ラインを表している。文字どおり、「アウトから進入し、コーナーのクリッピングポイントでインにつき、立ち上がりで再びアウトにはらんでいく」というラインになる。

なぜこのようなラインを通るかといえば、コーナーのR(曲率)がもっとも緩く走ることができるからにほかならない。ストレートでは誰でもアクセルを踏むことができる。だが、コーナーでは、いかに人より多くアクセルを踏めるかで速さが決まってくるといってもいい。その、' 人よりアクセルを多く踏むためのテクニック ' が、アウト・イン・アウトなのだ。

ただ、一口にアウト・イン・アウトといっても、コーナー入り口のどのあたりから切り込めばいいのか、はたまたインにはどこでつけばいいのかなど、迷うこともあるだろう。ここで、その一つひとつを解説していくのはスペースの関係上無理なことだし、たとえ同じRのコーナーでも、場所が違えばまったく違ったコーナーになってくる。世の中にそのコーナーはたった一つなのだ。つまり、状況よってライン取りも変幻自在に変えていくことが必要になってくるが、それはもう、さまざまなコーナーを走り込み、瞬時に対応できる順応力を身につけるしかない。

例えば、コーナーが連続するS字コーナーなどでは、緩いコーナーが連続していればどちらもアウト・イン・アウトで、なるべく直線的なラインを取ればいい。ところが、手前がヘアピンで次がハイスピードコーナーといった、Rの異なるコーナーが連続する場合は、ヘアピン立ち上がりでアウトに寄ったら、そのままハイスピードコーナーはインから進入し、インインアウトというラインがベストということもある。もちろん、状況によってベストなラインは千差万別に変化するものだ。その点をしっかりと覚えておいてほしい。

ラインの話ではないが、「スローイン・ファーストアウト」という言葉もよく耳にするだろう。これはコーナーにおける車速を表している言葉で、「スローに進入しファーストで立ち上がれ」という意味だ。ファースト、つまりオーバースピードで進入してしまうと、コーナリングするだけで精一杯になり、立ち上がりでアクセルを踏めなくなってしまう。

タイムを短縮するためには、いかにコーナー立ち上がり後の車速を伸ばすかが重要だ。そのためには、コーナーへの進入スピードではなく、立ち上がりを重視しろ、といっているわけだ。進入で多少車速を殺しても、アクセルオンが早ければ結果としてタイムは向上する。もちろん、歩くようなスピードで進入しろといっているのではない。ある程度の車速は必要だが、そのあたりの感覚は、走り込んで身体に覚え込ませるしかないだろう。








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