何をいまさらと思うかもしれないが、クルマは旋回させるために不可欠な操作、それはステアリングワークである。
FR全盛の昔、「クルマはアクセルで曲げるもんだ！」、「ステアリングはきっかけで、後はアクセルでドリフトアングルをコントロールするんだ！」と豪語する走り屋諸兄は多かった。
しかし、例え「きっかけ作り」であっても、その操作はステアリングを回して操舵輪を動かしている事実を忘れてはならない。ステアリング操作なくしてクルマを旋回させる事は不可能なのである。
ステアリング操作を極めれば、クルマはドライバーの意のままとなる。ステアリングはクルマをコントロールするための重要な手綱なのである。
正確で素早いステアリングワーク身につける上で、最も有効な練習方法が「ロック・ツー・ロック反復練習」である。
練習法は、いたって簡単。停止した状態からゆっくりとスタートし、左右にフルロックするまでステアリングを切りながら前進だけである。ステアリング操作が速くなってくると、クルマの蛇行が少なくなり、直線的なラインで進む事ができるようになってくる。
ジムカーナ場などの広い場所で、100メートルの直線タイムを計りながら練習をする事をお薦めする。
恐らく初めは大蛇行となり、全く前に進めないだろうし、練習後は腕がパンパンになり筋肉痛に苦しめられるだろう。しかも地味な練習なので、すぐに飽きてしまうかも知れない。
しかし、この練習こそがステアリングワークを向上させドライバーの反射神経を高めてくれる唯一無二の方法なのである。
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