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2013年3月10日日曜日

1967年、ニッサンR380の奇跡


1967年10月7日、茨城県筑波郡谷田部町の自動車高速試験場(谷田部自動車高速試験場)において、日本初のプロトタイプスポーツカーであるニッサンR380(R380A-Ⅱ)がFIAが定める自動車の国際速度記録(以下スピードトライアル)へ挑戦し、見事7つの世界速度新記録を樹立するという快挙を成し遂げた。

挑戦したスピードトライアルは50km、50マイル、100km、100マイル、200km、200マイルの区間距離記録と、1時間の時限記録の合計7種目。

午前10時、スタートの旗が振られ、FIA国際ライセンスを持つ横山達がドライブするR380は、ウェーバー製ダブルチョーク40DCOE型キャブレターを3連装したGR8型エンジンの快音を響かせ猛然とスタートした。

一周目のラップタイムは1分28秒29と好調な滑り出しを見せたR380は、2周目、1分14秒52と大幅にラップタイムを短縮、平均速度265km/hを記録する。

順調に周回を重ねるR380は10週目、まずは50kmの平均速度で国際記録の230.51kmをはるかに上回る256.09km/hを記録する。続いて50マイルでは従来の国際記録に比べ18km/h以上速い平均速度255.37km/hを記録、さらに、100kmの区間距離では254.67km/h、そして100マイルでは252.44km/h、200kmの区間距離では251.99km/hと次々に国際記録を塗り替えていった。

スピードトライアル挑戦から46周目で1時間に達した、その時点での平均速度は250.98km、この日6つめの国際新記録を樹立する。

そして最後の記録200マイルでは平均速度251.22kmを記録し、挑戦したすべての種目においてそれまでの国際記録を更新した。

スタートから1時間17分後(正確には1時間17分7秒42)の午前11時17分、チェッカーフラッグが振られ、R380のノントラブルでゴールした。

このR380に搭載された直列6気筒2リッターDOHC4バルブの高性能ユニットGR8型をベースに、ストロークを0.2mm短縮して排気量を1,989ccとし、さらに一般走行用にディチューンンを施したパワーユニットがC10型スカイラインGT-R(PGC10・KPGC10型)フェアレディZ(Z432)に搭載された名機S20型エンジンであることは今更語るまでもなかろう。












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