2013年5月5日日曜日
いかなる状況でも、事故の可能性をイメージすることが安全運転の第一歩。
誰もが避けたい「事故」。" もらい事故 " も含めて、どんな事故も起こしたくない。元々、クルマは凶器となる素質をもち、安全なものではない。使い方によっては非常に危険なものとなる。「クルマは凶器」という認識を持つべきなのだ。このあたりは台所で使う包丁とよく似ている。
料理に包丁は必須の道具だが、使い方を誤ると危険な道具にもなる。時にはこの道具が凶器となり、人も殺し、また使い方のミスでケガもする。普通、包丁の場合は危険な道具としての認識があるので、注意して使う。だが、クルマの場合、見た目、かっこよくデザインされているので、その裏に隠し持つ凶暴性が見えない。ここが「包丁」との大きな違いだ。
クルマにもこのように、凶暴性のある危険な道具との認識を持つべきだが、つい、いつも使っているとその危険性を忘れてしまいがちだ。それだけにクルマを走らせる場合は常に、危険な場面を意識し、想像して運転することが、安全運転につながるのだ。
よくスポーツなどでは「イメージトレーニングが大事」と言われるが、これが安全運転にも大きく関係する。事故が起きるイメージを持つことこそ、安全運転の第一歩だ。常に最悪の事態をイメージし、安全確保を第一にすることだ。
例えば交差点。たとえ信号が青でも横から無視して来るクルマがいるかも知れない。どんな場合も100%絶対安全ということはない。まして信号のない交差点では横からクルマが来るかもしれない、自転車が急に出てくるかも知れない・・・と。
先日、こんな事故を都内の繁華街で目撃した。こちらが進行する反対の車線はズラリとクルマが並び、ほとんどクルマは動かない大渋滞だった。そこに原付きのスクーターなど数台の2輪車が対向車線をはみ出して、つまりこちらの進行方向の車線に向かって来た。大渋滞する4輪車を尻目にスイスイと走ってくる。
その時突然、渋滞している側の車線のクルマとクルマの間から、一人の男性が飛び出してきたのだ! 当然、その男性は道路を横断するつもりらしく、2輪車側を見ることなく、こちらのいる車線側だけを気にしながら渡ろうと出てきたところだった。
そこに丁度のタイミングで、原付きスクーターの先頭車がその歩行者を「ドスン」と跳ね、自分も転倒した。幸いスクーターのスピードはあまり速くなかったので、恐らく大事には至らなかっただろう。
もちろん、2輪車と歩行者のどちらも規則違反だが、これが " 最悪のイマジネーション " 不足のいい例だ。スクーターのライダーは、クルマとクルマの間から、まさか人が飛び出すなどという「最悪の状態」を考えていなかった。一方、歩行者は反対車線を逆送して来る2輪車がいるとは思わなかったのだ。
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