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2011年7月10日日曜日

Porsche 911 GT3 R Hybid in Nürburgring 24 Hours 2011


2010年5月15日・16日にドイツ、ニュルブルクリンクサーキット北コース、通称 ' ノルド・シュライフェ ' で開催された2010ニュルブルクリンク24時間耐久レースにおいて、ハイブリッドシステムを登載した初の本格的レーシングマシンとして注目された ' ポルシェ911 GT3 R Hybrid ' 。

フロントアクスルにそれぞれ60kWを発生する2基のモーターを配置して前輪を駆動、リヤに搭載されや最高出力480PSの4リッター水平対向6気筒エンジンをアシストする独自のハイブリッドシステムを採用した911 GT3 R Hybrid は、フロントモーターへの電源供給をドライバーズシートの隣に搭載されたエレクトリカルフライホイールパワージェネレーターにより行うが、このフライホイールジェネレーターの最高回転数は40,000rpmに達し、それ自体が運動エネルギーを蓄える事が可能となっている。

さらに、ブレーキング時にはフロントアクスルの2基のモーターがジェネレーターとして作動し、フライホイールジェネレーターにエネルギーを蓄積、コーナー脱出時や追い越しの際など、その必要に応じてフライホイールに蓄えられたエネルギーを使う事ができる。

全世界が注目する中スタートした911 GT3 R Hybridは、12時間55分後には何とトップに立っていた!

以後、22時間15分でメカニカルトラブルのため無念のリタイアとなるまで、実に8時間以上に渡り過酷なサバイバルレースをリードし続けたのである。

Nürburgring 24 Hours 2010



誰もが新時代のレーシングマシン到来を確信したあのレースから一年。

' ポルシェ911 GT3 R Hybrid ' の雄姿が再び' ノルド・シュライフェ ' に帰ってきた。

2011年モデルは、2010年モデルの基本レイアウトを踏襲しつつも、搭載されるハイブリッドコンポーネントや車体の軽量化などの効率化により、車両重量は1,350kgから1,300kgへと軽量化が図られた。

特にハイブリッドコンポーネントについては、最適化により20%の軽量化を実現している。

フロントアクスルに置かれた2つの電気モーターは、出力が60kWから75kWへとアップされた。これによりドライバーは1回あたり数秒間、約140kW(200PS)のパワーブーストを利用することが可能になる。

さらに、このパワーブーストはアクセルペダルを踏んだ際に自動的に作動させるか、あるいはオーバーテイクの際に手動で利用できるようにしておくかが、事前にプログラミングすることにより選択可能となっている

前輪を駆動するフロントアクスルにこうした改良が施される一方、後輪を駆動する4ℓ水平対抗6気筒エンジンは出力が465PSに抑えられ燃費、さらなる燃費の向上が図られた。

ニュルブルクリンク24時間耐久レースの前哨戦とも言える ' ニュルブルクリンク・ロングディスタンスチャンピオンシップ第4戦 ' において念願の初優勝を飾り勢いに乗る' ポルシェ911 GT3 R Hybrid 2.0 'だったが、その余りの速さ故か(真相は不明)、主催者側のレギュレーション見直しによりエンジンの出力が448PSに抑えられてしまった。

主催者側の見解では「最新のクラス見直しの結果」というのがその理由だが、そのため' ポルシェ911 GT3 R Hybrid 2.0 ' システム出力は進化したにも関わらず昨年の車両を下回る結果となってしまった。

ポルシェのモータースポーツ部門のトップであるハルトムート・クリステンは、

「主催者側がさらに性能制限を厳しくした理由がまったくわからない」と困惑を隠せなかった。

「クラス分けのベースとなる2011年のニュルブルクリンク・ロング・ディスタンス選手権の2回のレースでは、その根拠となるようなデータはなかった。我々はGT3 R Hybridが、他のGT3と同様のラップタイムをより高い効率で達成することを目標としてきた。この目標は長期的にも正しい方向性であると信じているが、この取り組みにまだ賛同できない、もしくは賛同しないモータースポーツのオフィシャルがいることが非常に残念だ」と、やや怒りを込めたコメントを残している。

そんな混乱の中、2011年6月25日、伝統の北コースで第39回ニュルブルクリンク24時間レースがスタートした。

ポルシェ マンタイチームとしてポルシェのワークスドライバー、ヨルグ・ベルクマイスター(ドイツ)、リヒャルド・リーツ(オーストリア)、マルコ・ホルツァー(フランス)、パトリック・ロング(アメリカ)がドライブする ' ポルシェ911 GT3 R Hybid 2.0'は、レース開始から4時間後にはトップに立ち、そのポテンシャルを披露した。

しかし、その後ディファレンシャルのフランジが壊れ、その修復により6周の遅れを喫する。

トラブルはさらに続き、。その後の7時間は順調に消化したものの、再び予定外のピットストップを余儀なくされ40分間に及びピットでの修復作業が続いた。

レースに復帰した時はトップから10周遅れの105位まで順位を落とすものの、その後の素晴らしい追い上げにより、ラップタイムは時に上位陣をしのぐハイペース! レース全体でも23番目のベストラップを記録する。

しかし、「好事魔多し」諺通り、日曜日の朝、またもやトラブル発生。パトリック・ロングがハイスピードコーナーでバックマーカーをかわす際に接触してスピン。ピットに戻るりマシンのチェックが必要に陥った。幸いにも車にダメージは見当たらなかったものの、無駄なタイムをロスとなってしまった。

今回で2度目のニュル24時間チャンレンジとなった' ポルシェ911GT3 R Hybrid ' だが、直前のクラス分け変更や度重なる本戦でのトラブルにより、華々しい結果は残せなかった。

しかし、トップから17周遅れの28位で見事に完走を果たした事は充分過ぎるほど称賛に値するだろう。

ポルシェが推し進める「インテリジェントパフォーマンス」フィロソフィーの先進性と優秀性を実証するため、さらに進化したハイブリッドシステムを搭載したとなった' ポルシェ911GT3 R Hybrid 3.0 ' が、再びアイフェルを駆け抜けるの事は間違いないだろう。


Nürburgring 24 Hours 2011