2011年6月25日土曜日
Tom Robinson Band ' 2 4 6 8 Motorway '
パンクロックの雄、セックス・ピストルズに影響を受けてバンド活動を始めたというトム・ロビンソン率いるトム・ロビンソン・バンドが1978年にリリースしたアルバム「パワー・イン・ザ・ダークネス」。
その中からシングルカットされた「2 4 6 8 Motorway」は非常に思いで深いナンバーである。
この曲が日本で大ヒットした当時、バイト先の先輩から譲り受けたボロボロの三菱ギャランクーペFTO1600GSRダートラ仕様で読売ランド近くにある日本安全運転学校(通称・多摩サーキット)のイベントにエントリーしていた。
固く締まった関東ローム層の路面は一般タイヤでも充分に走れる(このダートサーキットは路面を荒らすラリータイヤの使用は禁止されていた)が、一度雨が降るとその場に立っている事すら難しい超スリッピーな路面へと変貌する。
レインコンディションではほとんどデフロックに近い状態にまで締めあげたガチガチのLSDを持ってしてもトラクションを得る事が難しく、コーナリングはおろか、ただ直進させるだけでも至難の業だった。タイヤが標準装着のヨコハマGTスペシャルではなおさらである。
しかし、ドライコンディションの時は素晴らしい高速コースで、固く引き締まった路面ではフルブレーキン時にはブラックマークがつくほどだった。
モスグリーンの車体に標準装備の黒いオバフェン勇ましく、ツインキャブで武装してグロス110PSを絞り出すSOHC 1600CC 4G32型エンジンをブン回し、ボディをギシギシ言わせて全開で最後の下りを駆け抜けてチェッカーを受けた瞬間の壮快感はまさにカタルシス。
帰路、泥だらけのマシンの中で流れるトム・ロビンソンバンドのは2 4 6 8 Motorwayは、エキサイティングな一日の締めくくりに相応しいBGMだった。